【補助金情報】単独浄化槽から合併浄化槽への転換

浄化槽を設置されているご家庭でも、その浄化槽が単独浄化槽か合併浄化槽か?

ということについては、あまり関心を持たないように思いますが、実は河川環境からみると大変重要なことなんです。

単独浄化槽と合併浄化槽の違い

単独浄化槽:トイレ排水だけを処理するシンプルな浄化槽

合併浄化槽:お風呂や台所なども含む生活排水すべてを処理できる浄化槽

 

単独浄化槽の生活排水は一部垂れ流し

合併浄化槽は生活排水のすべてを浄化してから河川に放流しているのに対し、単独浄化槽では台所やお風呂の排水をそのまま河川に放流することになるので、河川の水質を著しく悪化させる原因ともなっています。そのこと自体、知識としてまったく広がっていないので、みなさまが知らないのは当然ともいえます。

 

浄化槽に対する知識が広まっていない

浄化槽を使っている家庭では、単独・合併のどちらにしても、水洗トイレであることに変わりはないですし、ご自宅の排水がどのように河川に流れているか?というとこまで知るすべはありません。また、浄化槽をご利用のみなさまは、浄化槽の管理や汲み取りといった、必要な費用はご負担しておりますので、ご自身の家庭からの排水が河川を汚すなどと、夢にも思っていないでしょう。この点に関して、行政はもっと強く、分かりやすいアナウンスで、単独から合併浄化槽への転換を促していくべきと考えます。

 

合併浄化槽への転換で補助金が出ることも!

ちなみに、埼玉県ですと、単独浄化槽から合併浄化槽への転換について、下記のような補助金がありますので、ぜひご利用ください。

①処分費:6万円の補助金

②配管費:20万円の補助金(市町村によっては10万円)

③工事費:20万円の補助金(希少動物の保護等を目的としている)

※詳しくはお住いの市町村にお問い合わせ、ご確認ください。

 

補助金とはいっても…

ところで、そもそも、単独から合併に浄化槽を変更するのに、どれくらいのコストがかかるのかといいますと、浄化槽の大きさにもよりますが、通常は5人槽で70~80万円です。補助金を26万円使うことができたとしても、40万円以上の出費です…。

みなさん、どう思います?

河川環境に良いからといって、いまの生活環境と何にも変化がないのに、40万円以上の出費をする気になりますか?自分なら、そのお金で親と旅行にいったり、子どもに欲しいものを買ってあげたりしますね。

 

無い袖を振ってまでの環境保護は考えらえない

つまり、そういうことなんです。行政が本気で河川環境を良くしたい。と思うのであれば、単独から合併への転換に必要なコストはすべて、補助金でまかなうぐらいでないと、本格的には進まないんです。埼玉県ではないですが、一部の県では、ほぼ全額、補助金でカバーできるような行政も実際にはございます。

 

浄化槽の補助金なんて国から見れば小さな金額

公共下水道を新設したり、維持管理する税金から考えれば、単独浄化槽から合併浄化槽への転換コストなんていうものは、微々たるものに過ぎません。公共下水道のすべてが善である。という判断にはそろそろ限界がきていると感じます。自分の生活排水を自宅で処理できるという浄化槽の仕組みって実は素晴らしいことです。地域の河川環境を守りたい!という想いはみなさん共通です。ぜひ費用対効果を検証していただきたいところだと思います。

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