遺伝子組み換えによる食糧増産(本当の目的)

国連の予想によりますと、2050年まで、あと35年ほどで世界の人口は20億人増える見込みです。

増加する人口の5割はサハラ砂漠以南のアフリカ諸国。3割は南アジアと東南アジアが占めるらしく、偏った地域で人口が増えることによる食糧不足が懸念されています。

世界の食料は脅かされている

地球温暖化にともなう気候変動により、世界の食料供給の安定は脅かされています。この20年ほどで、コメ、小麦、トウモロコシの生産量は伸び悩んでおり、たとえ世界の人口が増えなかったとしても、気候変動による食糧不足は起こるのではないか?と懸念されます。

 

技術で食糧問題を救えるのか?

遺伝子工学によって、生産量を増加させる技術が期待されています。日本では、遺伝子組み換え作物に対するアレルギーは大変なものですが、食糧が不足している地域では、背に腹は代えられないでしょう。

 

遺伝子組み換え食物の実態

信じられないことですが、アメリカでは、もう20年近く、遺伝子組み換え品種が販売されています。その割合はなんと50%以上。トウモロコシや大豆については90%以上にもなります。いまでは、世界の28カ国で遺伝子組み換え植物が販売され、その作付面積は、世界全体の耕作地の11%を占めるほどになりました。

 

なぜ日本には遺伝子組み換え食物が入ってこないのか?

日本国内には「遺伝子組み換えでない」と表記された食品ばかりです。なぜでしょうか?実は、遺伝子組み換えでない作物。それを確保するために、日本国内の商社の皆様方が、世界中を飛び回り、遺伝子組み換えでない食べ物を日本人のために確保している、ありがたいことです。

 

背に腹は代えられない

しかし食糧不足の時代が到来したとき、「安い遺伝子組み換え作物」と「高い国内の遺伝子組み換えでない作物」。果たして、どちらを消費者は選択するのでしょう?アメリカで20年以上もの実績がある、遺伝子組み換え植物。国内でも、背に腹は代えられない。という可能性もゼロではないはずです。

 

遺伝子組み換え作物の驚くべき一面

遺伝子組み換え作物の、驚くべき商業的な一面があります。遺伝子を組み替えることによって、ある特定の物質に耐性を持たせることができます。アメリカのモンサント社は、自社が開発している除草剤「ラウンドアップ」。その除草剤に耐性をもつ遺伝子組み換え作物を開発しました。この作物を栽培する農家は、作物への影響を気にせずに、除草剤を散布できます。遺伝子の組み換えをそういうことに利用しだすと、もう何でもアリですよね。

自社が作った除草剤に対する耐性を持たせる。それはまるで、PCのウイルスを、ウイルスソフトメーカーが作っている。という都市伝説が真実になったような衝撃です。

 

人為的な遺伝子変化が環境に与える影響

遺伝子組み換えによって、害虫が避けられるようになったとしても、害虫もだまっていません。彼らも生きていくために進化します。遺伝子組み換え作物を食べられる害虫が生まれてきます。そういったイタチごっこを続けて行く結果、誰が得をするのでしょう?

農家は、コストの高い遺伝子組み換えの種苗と除草剤、化学肥料を購入しなければならず、大変な出費です。消費者は、安全なのかどうかもわからない作物を食べることになります。地球は、化学肥料によって、土壌汚染、水質汚染、大気汚染が進みます。誰がトクをしているのですか?誰のための遺伝子組み換えなのですか?

世界の種苗メーカーのTOP、アメリカのモンサント社の売上は種苗だけで110億ドルです。日本円で1兆円、越えています。手段が目的になっているような気がしてなりません。

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