パリの下水道博物館

下水道。という名前から想像してもわかるように、下の水道ですから、地下にもぐっている下水道な訳ですが、

巨大な都市ともなれば、その地下には迷路のように下水道が流れています。そんな下水の世界をご紹介してみたいと思います。

下水道の歴史は都市の歴史

下水道は都市の成長とともに、少しずつ、その範囲を広げていきます。ということは、歴史ある都市の地下には、歴史ある下水道があり、近年発展した都市の地下には、新しい下水道がある。ということです。

 

650年前のパリの下水道

パリの下水道。最も古い場所では、1370年のものが残っています。いまでは、博物館として、一般公開している部分もあるほど、歴史がありますし、観光客を魅了するような、下水道ストーリーもあって、隠れた名所になっているようです。しかし、下水道の中にあるので、汚物のにおいがします。あえてパリにいって、汚水のにおいをかぐ。というのもどうなんでしょうね?

 

昔の下水道は地上にあった

当時は、下水道といっても、まだ地下ではなく、地表を流れていました。しかし、時代とともに、ゴミの投棄や交通弊害という問題が出てきます。下水道にフタをすることで、ゴミを捨てにくくなりますし、下水道の上を道路として利用することもできるため、土地を無駄なく活用できます。

 

下水道が命を救う

下水が街中を流れていると、においなど、公衆衛生上の問題が浮上してきます。感染症が一気に拡大してしまうのも、下水が地表を流れていることが原因となります。現代でも、アフリカでエボラ出血熱の拡大した要因の一つとしては、衛生的な下水処理施設がなかったことが上げられています。このように、汚水を流すための下水道は、人々の見えないところを拡がっていき、人々の健康を守っているわけです。

そういう規模の大きな事業、かつ、利益をあげることが難しい事業を民間が担うことは難しく、国家プロジェクトとして取り組まなければならない事業といえるでしょう。

 

日本の国家プロジェクトといえば・・・

最近、また、地方バラマキ予算が検討されているらしいです…。一昔前、地方へお金をバラマキ、無駄な箱モノを乱立した歴史をもう忘れたのでしょうか?『時代は繰り返す』といいますが、冗談ではありません。『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』ことになってほしいものです。

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