水・食料・エネルギー
全ての資源は総合的に考えなければならないという考え方。
物事の本質をとらえた、とても素晴らしい意識革命だと思いませんか?
水・食糧・エネルギーの三角関係
エネルギーがたくさんあれば食料をつくることができ、
食料がたくさんあればエネルギーをつくれます。
食料があれば水分を摂取することができ、
水がたくさんあれば食料をつくることができます。
水があればエネルギーをつくることができ、
エネルギーがあれば水を浄化することができます。
なんかジャンケンというか、メビウスの輪みたいです。エネルギー・水・食料の問題は密接につながっているということが理解できる良い表現だと思います。
農業で考えてみるとわかりやすい!
実際どのようなことになっているか具体的に考えてみます。
わたしたちが消費する水の約80%は農業に使われます。農業にはトラクターなどを動かすためのエネルギーも欠かせないのでエネルギーを使います。そして、エネルギーの13%は水をきれいにするためにも使われます。もちろん、食べ物を調理するためにもエネルギーと水は欠かせません。といった具合に、エネルギー・水・食料は関係しているわけです。
食糧の廃棄 = エネルギーの廃棄
ところで日本人は年間500万トン~800万トンの食料を捨てています。毎日ご飯一杯分の食料を全員が捨てているということです。捨てているのは食料だけでなく、食料をつくるための水も無駄になり、苗から稲になるまでに与えたエネルギーも無駄になるということです。
食糧が食べられるまでに必要なエネルギー
食料によって必要なエネルギーも異なります。肉の生産に必要なエネルギーは穀物のなんと4倍。100kgの肉を食べるためには、400kgの穀物が使われるということです。家畜を飼育するためにはエサをたくさん与えることが必要なためです。エネルギー面で考えると、肉よりも穀物を食べる方が効率が良いということですね。
エネルギー問題の本質を考える
エネルギー問題の本質は、人間の消費行動にあると考えます。季節外れのいちごを食べたい。という欲求が、大量のエネルギーを使って外国からいちごを輸入する。という行動を正当化します。あらゆるものを、人よりも多く、そして誰よりも早く、必要以上に欲しがる。そういう選択がエネルギー・水・食料を浪費することになっているのではないでしょうか?
我々がエネルギーを無駄にしないためには?
地産地消であれば、食べ物を運搬するエネルギーの節約になり、二酸化炭素の排出減少につながります。生活排水をその場できれいにして飲料水につかえる技術があれば水不足も解決するでしょう。人間が排出した有機物を燃焼すれば、地産地消のエネルギーにもなるはずです。
地域密着であることが、エネルギーの面から考えても大切であることを改めて実感しました。